飲食業を生業にするものにとって、最も大切な能力は?
- 2017年12月18日
- 店主の日常
ちわっす。
福岡のもつ鍋「赤門屋」の2代目店主
タキツバこと滝澤 翼 です。
飲食業(サービス業)で働くものにとって必要な「能力」と言われたらまぁ色々とあると思うのですが、僕個人的に特に大切かもと思う能力が「観察力」と「ヒアリング力」と「妄想力」かなって感じてます。
目の前のお客さんに興味を持ち、まずは観察をすること。たとえば妊婦さんであれば、赤門屋は分煙をしていないので、なるべく煙の届かない席にご案内したいし、座席が地下2階まであるので、年配のお客様はなるべく階段を使わないお席にご案内をしたいよね、とスタッフには指示をしています。
お子様連れであればお子様用のスプーンなどを持っていくし、初めてっぽいお客様には余計に丁寧にお店の楽しみ方をお伝えしなければなりません。そのためにはまずしっかりと「観察」をすることが大事です。
たとえば・・・。
このような写真を見たとき、一体どれだけの情報をこの写真から得ることができるのか。
・メガネをかけたまま寝ているということは、寝落ちなのかな?
・スッピンのように見えるから、自宅か宿泊先での写真かな?
・口が開いているから、口呼吸だね!
とこんな感じで、まずは視覚でお客様のことをじっくりと観察します。
しかし、視覚だけではわからないことも多いですよね。このお客さんは初めてかな?それともよく来てくれているのかな?観察しているだけではわからないのであれば、聞いちゃえばいいのです。「よく来てくださっているのですか?」って。
そして「観察力」と「ヒアリング力」で集めた情報をもとに、「妄想力」を膨らませて、こうやったら喜んでくれるんじゃないか、こんなことに困っているんじゃないか、と提供できる我々の「サービス」が定まってくるのかなって思います。
たとえば・・・。
・寝落ちするほど疲れているのであれば、通常のもつ鍋ではなく胃の負担が少ない赤門屋の「しょうがもつ鍋」をオススメした方が喜んでくれるかも?
・こんな写真を撮られるほど、いじられキャラで人気のある人なのだろうから、持ち帰りや通販用のもつ鍋を教えてあげれば、人を集めてもつ鍋パーティーなんか開催できるかも?
・口呼吸のため口内が乾燥し、それが口臭につながっている可能性もあるので、やっぱりしょうがもつ鍋をオススメした方がいいんじゃないか?
とこのように、お客さんをしっかり観察し、わからないことはしっかりヒアリングし、そして妄想することで初めて、そのお客さんに合わせたこちら側の提案が決まってくるわけです。ここで重要なのは、「観察力」と「ヒアリング力」!だってそこがなければ、どんないいサービスも押し付けだったり押し売りになってしまうから。
たとえば好きな子がいたとして、なんとかしてその子と付き合いたい!と思ったらまずはその子について情報収集をしますよね?どんな趣味を持ってて、どんな食べ物が好きで、どんな服が好きで、どんな男性がタイプなのか。映画が好きなら映画に誘えるし、イタリアンが好きなのであれば映画の後はパスタやピザが美味しい店を選べばいい。これは至極当たり前のことです。しかし高校時代にちょっと痛い子だったタキツバ少年は、当時好きだった女の子に「これに俺の想いが全て詰まってるから」と言ってその女の子にcoccoのCDを渡して返却された経験がございます(笑)
誰かを喜ばせたいのであれば、その誰かに興味を持とう!
これって至極当たり前のことなのに、できていない飲食店が多いなぁってすごく感じてます。赤門屋でも、お通しが選べることはお店の名物の一つでもあるけど、それが面倒だと感じるお客さんもいるのだから、しっかりと観察しようね!と指示したり。特別な配慮が必要なお客さんは見逃してはダメだよ!とスタッフの皆には声をかけています。それでもなかなかサービスが行き届かないことが多いのも事実・・・。もっともっと徹底していかなきゃ。
さて着地点がわからないブログになりましたが(笑)とりあえず本日一番お伝えしたかったことは、赤門屋はしょうがもつ鍋もやっています、ということです!
繁忙期の12月!今日は定休日でしっかりリフレッシュしたので、また明日から頑張りたいと思います!
- 前の記事
-
- 新しい挑戦を続ける紅白とYOSHIKIの復活に見る「物語性」について。
- 次の記事
-
- 宝くじは買わなきゃ始まらない、買えばゼロじゃなくなる。当たらないけどね(笑)